空の音を聴く

好きなものについてまとまりなく書くブログ。関ジャニとか読書とか映画とか。

雨が奪っていったもの

 

私の住む町が、今回の酷い豪雨で壊されてしまった。

道路も線路も家も。

むちゃくちゃだ。

 

信じられない量の雨だった。

今もまだ、実感が湧いていない。

なんでこうなったのだろう、と思ってしまっている。

 

 

こういう事を書いていることは、もしかしたらおかしいと言われてしまうかもしれないけれど、自分が書いて現状を伝えたい、と思いました。

現在進行形で何が起きているのかを少しでも伝えることで、何かに繋がるのではないかと。

今も沢山の支援を貰っていることは、私だけでなく、家族も、そして友人たちも実感しています。

ありがとうございます。

ただこれから先、壊れた町が元通りになる過程で、どうしても誰かの助けを借りないといけないとも思います。

どうか、お力を貸してください。

そのために、この記事を書いています。

 

被災地の映像がテレビで流れていることで、心を痛めている方も沢山いらっしゃると思います。

この先、私の町で起きていることを書いた文章で傷つかれる方もいるかもしれない。

申し訳ありませんが、今は読みたくないと思ったらどうかスルーしてくだされば助かります。

 

※沢山の人に読んでいただければと思い、「ジャニーズ」のグループで記事が反映されるようにしています。ご了承ください。

 

 

 

 

私の住む町は、広島県の南部の、小さな町です。

すぐそばに海、そして山。市内を流れる穏やかな川。

みんな広島弁全開でしゃべるけど、のんびりとした良いところです。

殆ど災害に遭った事がなく、母いわく、昔とある教師から「この町は災害に遭わんからこんなにボケ(呑気者)が多いんじゃ」と言われたほどの、のどかな田舎町でした。

そんな町が、大雨で大変な事になってしまいました。

 

 

7月6日。

前日から続く雨で、私の使う電車は朝から運休。

用事があるという父に、隣の市にある職場まで車で送ってもらいました。

 

6日の朝の時点で川の水量はかなり上がっていました。

その川の横を通り過ぎながら、「水の量すごいね~」と父と話しました。

「これ、氾濫したりせんよね?」

という私に、

「そこまで降らんのんじゃない?」

と父は言いました。

 

日中もずっと降り続ける雨。

夕方から、時折バケツの水をひっくり返したような猛烈な雨が降る時間帯が増えてきました。

ふとスマホで天気をみると、私の町が「避難準備」になっていました。

これはもしかして普通じゃない?と思い始め、翌日の仕事の算段をつけてから職場を後にしました。

この時点で、職場がある町の方では「避難準備」は出ておらず、職員たちに「気を付けてね」と沢山言ってもらいました。

今は、私にそう声をかけてくれた職員のみんなの方が、大変な状況にあります。

 

 

電車はやはり動かず、帰りはバス。バスで自宅に帰っている時の雨は、更にひどくなっていました。

帰り道でも、川が増水しているのを見ました。

低い地域ではすでに水が溢れそうになっている様子が分りました。

バスに乗っている間中、いつ止むのだろう、これで止まなかったら氾濫するのだろうかと、不安で仕方ありませんでした。

私の町ではこの時点で土砂崩れが発生した場所があり、バスは迂回したりして、何とか最寄り駅にたどり着きました。

 

 

そして夜。

「避難勧告」が出ました。「大雨特別警報」も。

町の防災無線が鳴り響いたり、テレビでは気象庁の人が会見したりして、ただ事ではない、と慌てて大事な物をバッグに詰めました。

看護師の免許証と、通帳と、財布と。非常食も1つあったのでそれを詰めました。

 

一番近くの避難所は、川のすぐ横にありました。

川の横と言っても、川が一番高くてそれより低い場所です。

家族と話して、そこに腰を落ち着けたとしても川が溢れたら一番に浸かるかもしれない、だから逃げるなら車で少し出た別の避難所にしよう、そこなら恐らく大丈夫だろう、と。

今の内にとお風呂を済ませ、その後はずっと、テレビで川の水位の経過や、雨雲レーダーを見続けていました。

 

母がお風呂に入っている途中、「避難指示」が出ました。

防災無線で「避難指示」が伝えられたようですが、雨音が凄すぎて全く内容が聞こえず、テレビでも情報は更新されていなくて半信半疑のところで、30分くらい経って、ようやく市町村の公式Twitterで「避難指示」が町全域に出されたことを知りました。

 

「避難しようよ!」と私が言うと、父親は、

「今避難しとったら逆に危ないかもしれん。夜じゃし、パニックになる」と言いました。

 

実際、私の近所では大声で叫ぶ人や、車が動き出す音が沢山して、恐らく街中は渋滞が発生していたろうと思います。

災害に遭う事も殆どなく、みんな「避難指示」になり驚いたのだと思います。

私たち家族も、まさか「避難指示」になるとは思っていませんでした。

認識が甘かったのだと、思います。

渋滞しているかもしれないなら歩きです。

田舎なので歩道がない所もあり、土砂降りの中その道を歩いて避難するのは怖くて出来ませんでした。

父は、救命胴着を家族分持っているから、近くの川の水位を見つつ自宅にいよう、と言いました。

 

とりあえず常に誰かがテレビをチェックしよう、という事で、私から順番に寝ました。

データ放送を見たり、家の周りを見ながら自宅待機を続けました。

 

7月7日の4時。

いつの間にか眠っていて、猛烈な雨の音で起きました。

驚くくらいの雨の音で、一体どうなっているんだろうと怖くなり、慌てて窓の外を見ました。

家の前に置いてあった車のタイヤが浸かっていて、家の前の方まで水の量が上がっているのが分かりました。

「これやばいかも・・・」

と母親とブルブル震えていると、テレビにかじりついていた父親が、

「隣の●●市の○○川が氾濫した」と言いました。

 

前日の朝に、すぐ横を車で走った川です。

私の職場の関係者も、その川沿いに多く住んでいます。

足がすくむようでした。

 

怖くてしょうがなく、Twitterを見て、もっと恐怖でいっぱいになりました。

私の町で、行方不明の人がいるというニュース。

職場がある町の一部地域がまるごと水に浸かっている写真。

見覚えのある建物の、屋根しか見えませんでした。

 

衝撃的でした。

雨はその後、少し弱まり、私の家の周りの水もじょじょに下がっていきました。

やっと落ち着き、何か食べなければとごはんを食べたのですが、全く味がしませんでした。

 

報道番組は、すべて災害の事。

テレビで映る映像は、どれも知る場所ばかり。

私の家から車で20分とかからないような場所からの救助要請がTwitterで沢山回っていました。

でも、そこに行くことが出来ないのです。道路が寸断されているという情報があり、知った場所なのにそこにたどり着けないのです。

そして、Twitterでは私の町がぐちゃぐちゃになっている画像も、沢山回っていました。

 

道路2車線が土砂で埋まった写真。

大量の川の水で、削られてしまって1車線しか無くなってしまった道。

木が倒れふさがれた道。

ついこの間、母と買い物へ行くのにその道を通ったばかりでした。

 

今はもう亡くなった祖母と一緒に行った記憶のある海水浴場の近くの道も、

家族で桜を植えたり、何度もバレーの大会で足を運んだ公園も、

小学校の友達と歩いた道も、家族で行った温泉も。

 

色々な思い出のある場所が、大雨で壊されてしまいました。

 

 

私の家は、無事でした。

それがどれだけ有り難い事か、身に染みて実感しています。

でも、同じ町の中や、職場のある町、職場の人たち、沢山の人が困難な生活を強いられています。

 

私の町の現状。

山あいの地域や、川の近くの住宅や道路が大きな被害を受けました。

土砂や流木が家を押し潰したり、道路が崩壊したり、土砂で埋まってしまった道もあります。犠牲になった方もいらっしゃいます。

他県からの救援により道路状況は改善に向かっていますが、まだ通行止めの区間や、手をつけられず復旧に時間を要すところもあります。

今もライフラインが途絶えた所が多くあります。

孤立集落があり、ヘリコプターによる物資の輸送も始まり、今日(9日)は午後からヘリコプターの音がずっと聞こえていました。

川の水は常時に比べてまだ流れが早く、土色です。流木やごみのようなものが流れています。

水位もまだ下がりきっておらず、氾濫を警戒しなければならない地域があります。

他市町村とをつなぐ道路が寸断されているため(通れる道もあるようですが、地元民しか知らない山道だったりします。)、スーパーでは、日に日に物が無くなっています。

道路事情で、市内へガソリンが供給できなくなっています。

ガソリンの確保が難しく、両隣の別市町村も壊滅的な被害を受けているため、確保する場所を見つけることが困難な状態です。

 

隣の市では、川が氾濫しその周辺地区に莫大な被害をもたらしました。

地区まるごと、水に浸かってしまった所があります。

水道施設が水没する程の雨量で、川も濁りきり綺麗な水が作れなくなっており、市内中心部でさえ水の確保が出来ていない状況です。

自衛隊による給水が始まっていますが、みんな水を確保するのに必死です。

テレビでは、ずっと給水場所を伝えています。

スーパーは、私の町以上に物がない、という事です。ひどい混乱状況の中にあります。

 

私の町からフェリーで行ける島では、100か所以上で土砂崩れ。

私がいつも使っている電車や、山あいを走る方の路線では、土砂で線路が埋まっているところや、酷い所だと線路そのものが流されたり崩落してしまった所があります。

広範囲にわたり、電車が止まっています。

JRで貨物が送れなくなるので、今後色々なものが広島に入ってこなくなると思います。

私の使う路線の代行輸送の目途は立っていません。

数年前も台風による土砂崩れで半月止まっていたことがあり、その時に代行輸送をしてくれたバス会社のある地域も、壊滅的な被害を受けています。

恐らく、数か月は止まったままだろうと思います。

高速道路は、広島市尾道区間で止まっています。他の地域でも通行止めが発生しています。

少しずつ改善されていく予定だそうですが・・・

大量の土砂が流入し2車線とも埋まっているところや、土や泥、石や木など、障害物が高速をふさいでいる箇所が沢山あります。

 

ここには書ききれないほど、沢山の被害がでています。

私の住む広島県だけでなく、他の地域でも甚大な被害が出ています。

いずれも本当に、復旧までには時間がかかると予測されています。

命を落とされた方も、涙が出るほど沢山いらっしゃいます。いまだ行方が分からない方もいます。

ずっと、画面上で、各市町村の現況が伝えられ続けています。

酷い状況になっています。

 

 

今日、私の町に自衛隊の大規模な部隊が到着しているのを見ました。

昨日は山陰地方から重機を載せた車が到着していました。愛知から電気関係の人も来てくれているようで、スーパーで遭遇しました。

様々な支援をいただいているという事を、本当に実感しています。

 

ですが、この先も、町が元通りになるには沢山の時間を要すると思います。

おこがましいですが、どうかこの先も見守っていただき、支援を頂ければ・・・と願っています。

 

ポイントで募金出来たりするサイトもあるようなので。

ご負担にならない程度で、どうかご支援を宜しくお願いします。

donation.yahoo.co.jp

 

corp.rakuten.co.jp

 

マイルで支援が出来るという事を、JALでは10日(火)から実施してくれるようです。

press.jal.co.jp

 

LINEでも、ポイントで募金出来るようです。

official-blog.line.me

 

私も少ないながら募金させていただきました。

どうか、宜しくお願いします。

 

テレビでは、淡々と被害が伝えられています。

私の知る地域ばかり。

どうして、何故という気持ちでいっぱいです。

 

 

 

週末のTwitterの私のTLでは、関ジャニ∞が生放送で歌う、ということですごく賑わっていて。

「ミュージックデイ」もみたかった。

でも、私の地域では大好きなジャニーズのみんなが歌っている横の画面に、「広島県に甚大被害」という文字が大きく表示されていました。

その言葉の重みを、つらさを感じ、どうしても番組を観ることが出来ませんでした。

関ジャムも。

見れなかった。

夜になると、大雨の音を思い出したり、これから先の事を考えてしまい中々眠れなくなってしまっています。

 

でも、皆さんの呟きを拝見していてとても救われました。

この先どうなるんだろう、と悩んでしまう時とか、酷い被害を受けた町の映像や画像で苦しい時に、関ジャニ∞のみんなのカッコイイ写真を見ると嬉しくなったし、

ごはん食べたり、お仕事に行ったり、フォロワーさんが普通の生活が送れていることに、本当に安心しました。

温かい言葉も沢山かけてもらいました。

何も出来ない、と言ってくださる方もいたけど、私にとっては本当に心強かったです。

ありがとうございました。

 

きっと、私が毎日色々と思いを吐露することで、被災地の現状を知って傷ついた方もいらっしゃると思うのです。

このブログを読んだ方にも。

申し訳なく思っていますが、自分だけでは抱えきれないものが沢山あって・・・どうか、許してくださいね。

 

そして、どうか、ふつうの生活を、楽しい生活を送ってください。

余裕があった時に、こちらに目を向けてくだされば嬉しいです。

その中で、少しでもいいので支援をしてくだされば、ありがたいです。

 

 ここまで書いた今もまだ、よくわからないし、信じられないでいます。

今週は、職場の楽しみにしている行事で踊ったり歌ったりする筈でした。

それも今は開催出来るかどうか分かりません。

水が出ません。

みんなでカレーを作って食べたかった。

防災の研修がつい先日あったばかりでした。資料を読みながら、「一つの地方に集中して雨が降る現象」が起きていると、学んだばかりでした。

現実になるなんて、あの時は全く思っていませんでした。

 

私以上につらい思いをしている方がいらっしゃると思うし、私なんぞに何が出来るのだろうと思ってしまうのですが、一つでも何か出来ることを見つけ、これからも町のために行動し続けたいと思います。

これを読んだジャニオタさんの方で、同じように豪雨による災害を受けた方がいらっしゃって、もし、抱えていらっしゃる思いがありましたら、非公開コメントでもいいし、Twitterの方のDMでもいいので、是非お話してくだされば嬉しいです。

しんどい事は分け合って半分にしましょう。

広島や被害を受けた地域が元気になれるまで、時間はかかると思うのですが、共に歩んでいけたらと思います。

 

ようやく、晴れの日が来ました。

安心するのと同時に、これからの暑さに心配になります。

出来る事をします。

皆さんの生活が穏やかなものであるよう、願っています。

それでは、失礼します。